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【高畑山・倉岳山】秀麗富嶽十二景 山頂から富士山の眺めを楽しむ山歩き

山梨県大月市には、山頂から富士山が美しく見られる山が多くあります。

秀麗富嶽十二景(しゅうれいふがくじゅうにけい)」は、富士山を望む優れた景観がある12の山域(山頂)のことで、1992年に大月市が選定して定められました。

「秀麗富嶽十二景」は、そのほとんどがJR中央線の駅から徒歩やバスで登山口にアクセスすることができ、比較的手軽に山歩きが楽しめるので、最近はこのエリアによく行っています。

今回はその中のひとつ、高畑山と倉岳山へ登ってきました。二つの山の縦走しても6時間以内のコースタイムなので、日帰りでもゆっくりと歩くことができる山です。この日は1日中天気がよく、気持ちのいい山歩きができました。

ちなみに「秀麗富嶽十二景」には、以下の山が選ばれています

  1. 雁ヶ腹摺山(1874m)、姥子山(1503m)
  2. 牛奥ノ雁ヶ腹摺山(1990m)、小金沢山(2014.3m)
  3. 大蔵高丸(1781m)、ハマイバ(1752m)
  4. 滝子山(1590.3m)、笹子雁ヶ腹摺山(1357.7m)
  5. 奈良倉山(1348.9m)
  6. 扇山(1138m)
  7. 百蔵山(1003.4m)
  8. 岩殿山(634m)、お伊勢山(約550m)
  9. 高畑山(981.9m)、倉岳山(990.1m)
  10. 九鬼山(970.0m)
  11. 高川山(975.7m)
  12. 本社ヶ丸(975.7m)、清八山(1593m)

今回登ったのは、9番目の高畑山と倉岳山です。

目次

高畑山・倉岳山のポイント

私は山歩きの際には車ではなく、公共交通機関(電車やバスなど)を使うことがほとんどです。ですので駅から歩いて登山口までアクセスできる山であれば、電車やバスの乗り継ぎでの時間のロスがないので、効率がよくて助かります。

今回私は高畑山から登って倉岳山へ縦走しましたが、調べてみたところ、逆のコースで登っても難易度や掛かる時間は大きくかわらないようです。

行きも帰りも駅から登山口まで歩くことができるので、帰りのバスの時間を気にすることもなく、安心して歩くことができるのもうれしいところ。

特に危険な箇所もないので安心して歩けます。案内の立て札も多めにありますので、コースもわかりやすい。

ただし、人気の山などと比べると登っている人の数が少ないので、視界に誰もいない時間も多かったです。静かに歩けるのはいいところですが、道に迷ったりケガをした際には周りに他の人がいなくて困ることになりますので、十分な注意が必要ですね。

登山の記録【高畑山・倉岳山】

高畑山・倉岳山 山歩きの概要
  • 日程
    2024年5月11日(土) 日帰り
  • 登った山
    高畑山(標高929m)、倉岳山
  • 所在地
    大月市
  • コース(標準コースタイム)
    JR中央線「鳥沢駅」~高畑山~倉岳山~JR中央線「梁川駅」
    合計約5時間30分(休憩含まず)
  • スタート地点までのアクセス
    電車:JR新宿駅~JR鳥沢駅まで(約1時間30分 1340円)
       ※新宿~高尾まで京王線、高尾~鳥沢までJRを利用の場合は920円
    バス:なし

鳥沢駅~登山口へ向かって出発

スタート地点「JR鳥沢駅」

高畑山への登山は、JR「鳥沢駅」からスタート。無人駅で周囲はとても静かな環境です。少し進んで国道に出て、左側へ少し行くとコンビニ(セブンイレブン)があります。

トイレは改札を出て、ロータリーを少し進んだところ先にありました。山中にトイレはないので、ここで寄っておくと安心ですね。

国道を右に曲がってしばらく進み、鳥沢小東という信号で右折。ガード下を潜って進み、しばらくは住宅も建つのどかなエリアを進みます。

登山口までの途中の眺め
分岐の地点には案内のプレートが

スタートしてから30分くらい歩くと、登山口に到着。林道ゲートがあり、閉まっている時にはいちばん右側の人が通る用の扉を開けて入ります。

登山口(林道ゲート)~高畑山山頂へ

林道ゲートを通った後もしばらく道が続きます

ゲートを通ってからしばらく進むと「峠道文化の森入口」の案内があり、ここから山道がスタート。この日は快晴だったので、新緑の木々の間から差し込む光がとてもきれいでした。

しばらくは水の流れる心地よい音を聞きながら、沢沿いに歩いていきます。

分岐点では案内プレートがあってわかりやすい
新緑の木々の間から差す光がきれい

途中に案内のプレートがあるので道は比較的わかりやすいのですが、水の流れがきれいで引き寄せられて歩いているうちに、道じゃないところに入りそうになってしまったので、時々GPS(ヤマップなど)でルートを外れていないかどうか確認しながら歩くといいですね。

岩の間を流れる水の音が心地いい

沢から離れて、少しずつ山道を登っていきます。難しいところや危険なところはないのですが、途中で木が倒れているところがあり、またいで通るのがちょっと大変でした。

快晴で日差しが強い日でしたが、山頂付近までずっと木々の中を歩いていくので、あまり暑さは感じませんでした。新緑の季節って、ホント気持ちがいいですね。

キラキラと輝く葉がきれいで、写真を撮りまくってしまいました。少し前にカメラを購入したので、その練習も兼ねての登山だったのですが、写真も動画もかなりいい感じで撮れます。

高畑山の山頂に向かって、ひたすら登っていきます。

新緑のトンネルの中を進みます

曲がるところに案内の表示が見えて、山頂まであともう少しかなーと思ってからも、結構急勾配のところをまだまだ登ります。

高畑山山頂まであと少し

いよいよ目線の先に、山頂らしき開けた感じが見えてきました。

中央の光の先が高畑山の山頂。あと少し!

高畑山の山頂に到着。

高畑山山頂に到着!

正面には富士山の眺め。木の枝が伸びていて、その隙間からしか富士山が見えないので、もっとはっきりくっきりと見たい場合は、落葉した冬の季節に訪れる方がいいかもしれませんね。

高畑山山頂から見る富士山

思ったよりも多い10人くらいの人がお昼ごはんを食べながら休憩していました。

高畑山から倉岳山へ向かって

高畑山で昼ごはんを食べてちょっと休憩してから、倉岳山に向かってスタート。ここからしばらくは少し急な斜面を下ります。途中で視界の開けるところもあり、気持ちのいい尾根歩きです。

山頂以外はほぼ木陰になっているところを歩くので、この日のように晴れていてもそんなに暑くもなく、快適でした。

ヤマツツジがきれい

高畑山と倉岳山の間あたりまで歩くと、ちょうど満開のヤマツツジが咲いていました。遠くから見てもわかるパッと華やかな色がとってもきれい。新緑との組み合わせが美しいですね。

倉岳山の山頂
山頂にはベンチあり

高畑山を出発してから約1時間ほど歩き、倉岳山に到着。山頂は広めでベンチもあり、休憩しやすいです。途中で写真を撮ったりしてゆっくりしていたので、私がここに到着した時には、もう誰もいませんでした。貸し切りっ。

倉岳山山頂から見る富士山

倉岳山山頂からの富士山の眺め。とってもきれいではありましたが、高畑山と同様に木々の枝が大きく伸びているのでそれに隠れてしまい、隙間からちょっと見える感じなのが残念です。でもくっきり富士山に会えてうれしかった!

富士山の眺めを優先す場合は、この2つの山は冬の晴れた日に登るのがいいですね。また季節を変えて訪れてみようと思います。

広葉樹の明るい森(左)と針葉樹の暗い森(右)

倉岳山の山頂からはまた急坂を下っていきます。きちんと整備されていて危険なところもないので、再び新緑のトンネルの中を楽しみながら、ひたすら歩いていきました。

北面は杉などの針葉樹の暗い森、南面は新緑に光が差し込む広葉樹の明るい森にはっきりと分かれていて、その間を歩いていると左右で全く景色が違っておもしろいです。

分岐地点(立野峠)の案内
迷いやすいところではリボンを目印に

このあたりからは何度も沢を渡ったり、道がわかりにくいところもあったので、道案内のプレートや木についているリボンを目印に、コースを確認して進んでください。

途中の休憩スペース

途中からは沢の近くを歩くので、心地よい水の流れる音が聞こえてきます。途中水場がありますが、山火事用のもので飲用検査はされていないそうですのでご注意を。

水の流れる音が心地いい
何度も沢を渡ります

倉岳山をスタートしてから約2時間くらい歩き、前方に道路が見えてきました。倉岳山の登山口に到着です。

登山口が見えてきました
登山口にはきれいな花が
登山口から梁川駅までの道

登山口からは舗装された道を30分くらい歩くと、JR「梁川駅」に到着。行きも帰りもバスに乗ることなく駅にたどり着けるので、バスの時間を気にしながら歩かなくてもいいのがとっても楽。

安心で手軽に低山の縦走が楽しめる山歩きでした。

参考にした本など

高畑山・倉岳山トレッキングマップ

大月市の観光協会が出しているトレッキングマップがありまして、これがかなり詳しくてわかりやすいです。インターネットで公開されています。

山と高原地図 29 「高尾・陣馬」

言わずと知れた山と高原地図。登山地図といえばこれですよね。スマホだけではなく紙の地図も必ず用意して登りましょう。

雑誌「山と渓谷」

雑誌「山と渓谷」2023年12月号は「全国駅からハイキング100」という特集で、駅からスタートできる山が紹介されています。

その中(40ページ)に「高畑山~倉岳山」が紹介されていたことで知り、今回行ってみることにしました。

他にもバスなどに乗らずに駅からアクセスできる山がたくさん紹介されていますので、公共交通機関で登山をしている方にはおすすめの本です。

分県登山ガイド 山梨県の山

「分県登山ガイド」は各都道府県ごとに1冊ずつにわけてまとめられたガイド本。

分県登山ガイド 山梨県の山」には今回登った高畑山~倉岳山のように、あまり他の本に掲載されていないような有名ではない山も多く紹介されています。自分の近県の分はチェックしておくのがおすすめです。

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