心地よく暮らすための12のこと check

【陣馬山~高尾山】日帰りで歩ける奥高尾縦走コース

陣馬山、景信山、城山、高尾山といくつもの山を歩き、要所で展望を楽しむことのできる人気の縦走コース。
「縦走(じゅうそう)」とは、山頂に上った後、下山せずに次の山に向かい、いくつかの山を連続して歩く登山の方法のことです。

このコースは、途中に何カ所もある茶屋で食事や飲み物を購入することもできますし、特に難易度の高いところはなく、登山道も整備されているので初心者でも安心して歩くことはできますが、距離が長いので体力がある方向きのコースです。

山歩きをはじめて、だんだんと慣れて長い時間を歩くことができるようになってきた方におすすめです。
(茶屋はお休みしている日や時間もあるのでご注意ください)

陣馬山山頂から見える富士山
陣馬山山頂から見える富士山

今回はこれまでに何度も歩いている大好きなこのコースをご紹介します。

陣馬山から高尾山へ歩くコースはいくつもありますが、今回は都心からアクセスがしやすい高尾駅から登山口までバスで移動し、陣馬山から高尾山へ向かうコースの紹介です。

山歩きの概要
  • 日程
    2019年4月22日(木)
  • 登った山
    陣馬山(標高855m)
    高尾山(標高599m)
  • 所在地
    東京都、神奈川県
  • コース
    陣馬高原下バス停→陣馬山→景信山→明王峠→小仏峠→城山→高尾山→高尾山口駅 
     計7時間10分 距離17.5㎞
  • 登山口までのアクセス
    JR高尾駅(北口)よりバス 
    乗車約35分  570円(2022年現在)
目次

陣馬山~高尾山縦走コースのポイント

陣馬高原下から陣馬山に登る途中の山道

縦走というと、北アルプスや南アルプスなど高い山のある場所をイメージすることが多いかもしれませんが、低山でも縦走を楽しめるのが今回のコースです。

高尾山の周辺に広がる山をつなげて歩くことで、変化に富んだ展望を楽しみながら、長いコースをしっかりと歩く充実感も味わうことができます。

おすすめのポイント
  • 難易度の高いところが特にないので、初心者でもチャレンジがしやすい
  • いろいろなアクセス方法があり、途中で降りる道や巻き道もあるので、自分の体力や体調にあわせて調整しやすい
  • コース全部を歩くと17kmを超えるロングコースなので、ある程度体力は必要だが充実感がある
  • 高尾山まで歩いた時点で、それ以上歩くのが体力的に厳しくなったり、急に天気が悪くなった場合には、ケーブルカーに乗って下山することもできる
  • 登山口やコース途中にトレイが何カ所もあるので安心
  • 逆コースの高尾山から陣馬山へ歩く場合は帰りのバスの本数が少ないので、陣馬山から登る方がおすすめ

登山の記録【陣馬山~高尾山縦走】

実際に私がこのコースを歩いた時の様子をレポートします。天気恵まれて、新緑の季節のいい景色を楽しむことができました。

JR高尾駅~陣馬高原下バス停~陣馬山へ

JR中野駅から5時50分頃発の中央線に乗り、JR高尾駅に6時40分頃到着。平日なので中央線はすでに通勤途中の方でいっぱいですが、この日はいい天気なこともあってか、登山の恰好をした方も結構目にしました。

JR高尾駅に到着し、トイレに寄ってから「大久保・陣馬高原下行き」のバス停に向かうと、すでに並んでいる方もいましたが、平日だったためか座ることができました。バス乗り場はJR高尾駅の北口です。
週末など混雑している時には追加で臨時のバスが出ることもあるそうです。

6時50分頃出発のバスに乗り、35分ほどで今回の登山のスタート地点である「陣馬高原下バス停」に到着しました

陣馬高原下バス停前のトイレ
陣馬高原下バス停前のトイレ

バス停の前にはトイレがあります。道の反対側にもベンチのあるスペースがありますので、余裕を持って出発の準備ができます。

7時40分頃に出発。標識の案内に従って進みます。20分ほど舗装された道(陣馬街道)を歩くと、登山口である「新ハイキングコース入口」に到着。コースの案内図と標識が立っているので、そこから山道に入っていきます。

陣馬高原下から陣馬山へ向かう道路
バス停から登山口へ向かう道
陣馬高原下から陣馬山に向かう山道
登山口から少し歩くと急な登りがスタート

流れる水の音を聞きながら、沢に沿って緩やかな道を登り、しばらく進んでいくと急な登りがはじまります。木の根がむき出しになっているので、足を引っかけたり滑ったりしないように注意しながらひたすら登ります。

陣馬高原下から陣馬山に向かう途中の山道に咲く花

途中にはお花が咲いているところもあり、登り道で息を切らしながらもテンションが上がります。またこの日は晴れていたので木々の間から差し込む光が美しく、新緑の葉に当たりキラキラとしていました。
あー、山ってホント最高。

陣馬高原下から陣馬山に向かう山道
山頂まで、まだまだ登ります
陣馬高原下から陣馬山に向かう山道
陣馬山の山頂まであと少し!

そして、登山口から歩くこと約1時間。陣馬山山頂に到着です。山頂からは360度景色が広がり、富士山をはじめ、遠くの山まではっきりと見ることができました。私は単純な人間なので、富士山を見ると何だかうれしくなってしまいワクワクします!

陣馬山山頂からの眺めと富士山
陣馬山山頂からの眺め

陣馬山は東京都と神奈川県の境に位置している標高855mの山。山頂には大きな白馬像があり、その周りには休憩できるスペースがあります。まだ昼食の時間には早いので、おやつを食べながら少し休憩しました。

陣馬山山頂にある馬の像と石のプレート
陣馬山山頂の白馬像

山頂付近にはいくつかの茶屋があるのですが、この時は残念ながら閉まっていました。曜日や時間によって閉まっていることもあるので注意が必要ですね。おやつや水はしっかりと持参を。山頂の少し手前にトイレがあります。

陣馬山~明王峠~景信山~高尾山

陣馬山山頂から景信山に向かう案内板
陣馬山山頂から景信山に向かう案内板

9時30分頃。陣馬山の山頂で休憩した後は、明王峠、景信山に向けて出発です。陣馬山から景信山までは5.7キロです。結構ありますね・・・。

上の写真のようにわかりやすい案内標識が立っているので安心です。とはいえ途中で道に迷うことがないように、地図やスマホのGPSアプリ「YAMAP」や「ヤマレコ」など)を利用して確認しながら歩くのがいいですね。

陣馬山から明王峠に向かう途中の山道

陣馬山から明王峠まではこんな感じで木々の間を歩いて行きます。アップダウンが少なく危険なところもないので安心して歩けます。

明王峠

陣馬山から40分くらいで明王峠に到着です。この日は晴れていたので木々の間からいい景色も見えますが、この先の景信山や城山の山頂の方がもっと眺望がよく休憩しやすいので、ここでは軽く水を飲むくらいですぐに歩き始めました。

明王峠からの眺め
明王峠の茶屋

茶屋があるのですが、この日は開いていませんでした。土日はもう少し訪れる人が多くなり、賑わっているのかもしれません。

陣馬山から景信山に向かう山道
陣馬山から景信山に向かう山道

ここからも木々の間の道を通りながら進みます。山頂が近くなってきたあたりにある階段や少し急な登りをクリアすれば景信山に到着です。山頂は東側が開けていて、都心方面の展望が広がりますし、反対側では富士山を見ることもできます。景信山は標高727mなので、陣馬山からは130mほど下ってきています。

景信山の山頂からの眺めと富士山
景信山の山頂からの眺めと富士山
景信山からの眺め
景信山からの眺め

山頂のまわりにはベンチやテーブルが広がっていて、真ん中あたりには茶屋があります。明王峠側から到着した反対側にもテーブルのある休憩スペースがあり、こちらの方が景色がよくて落ち着きがあるので、私はこっちで昼食をとることが多いです。

景信山山頂の休憩スペースからの眺め
景信山山頂の休憩スペース。こっちの方が好き
景信屋山頂の茶屋
景信屋山頂の茶屋
景信屋山頂の茶屋
景信屋山頂の茶屋

山頂から少し降りたところにはトイレがあります。

景信山山頂の休憩スペースからの眺め
景信山山頂の休憩スペースからの眺め
景信山のトイレ
景信山のトイレ

もしこの景信山の時点で体力的にキツくなってきているようであれば、城山や高尾山方面には向かわずに、小仏バス停まで1時間程度下って、そこからバスに乗って帰ることもできます。その時の体調や天候にあわせてアレンジできるのがこのコースのいいところ。

私は体力的にはまだまだ大丈夫。超元気でしたので、最後のピークである高尾山に向けて進みます。昼食休憩をゆっくりととったので12:30頃に出発しました。

景信山を出発してから50分ほど歩いて城山に到着。この日は1日中天気がよかったので、ここでも富士山をはじめとする周囲の山がきれいに見えました。

城山山頂の茶屋
城山山頂の茶屋
城山山頂の茶屋
ベンチやテーブルがたくさん

ここからもそれまでと同様に整備された山道なので危険な箇所はなく、少しアップダウンはありますが安全に歩ける道です。高尾山が近くなってきたところからは石の階段を登って行くのですが、これが結構段差があって、そして長い。

高尾山山頂~高尾山口へ下山

高尾山山頂からの眺め
高尾山山頂からの眺め

最後の階段を登り終えて高尾山の山頂に14時20分頃に到着。大見晴台からは丹沢の山々が見えます。ここまでの道では多くの方が登山やハイキングの格好をしていましたが、この高尾山からはちょっと雰囲気が違います。

ケーブルカーがありここまで簡単に登ってくることができるため、観光に来ている方も多くいます。売店やきれいなトイレもあります。暑い季節にはカキ氷を食べるのもいいですね。

山頂には高尾山ビジターセンターがあり、高尾山の自然や動物、歴史を展示で紹介していたり、イベントが行われていることもあります。

高尾山ビジターセンター
開館時間:10:00~16:00
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始
入館料:無料

高尾山山頂の表示板

休憩した後は下山です。ここからはいくつかコースがあり、山頂から少し歩いたところにある高尾山駅からケーブルカーやリフトを使って降りることができます。

まだ歩くことができるようであれば、「6号路」か「稲荷山コース」で登山道を降りていくこともできます。

「稲荷山コース」は尾根道が続くコースで、途中には展望台があります。しっかりと山道を歩きたい人向けです。下りのコースタイムは1時間20分

「6号路」は沢沿いを歩いていくコースで、特に夏は沢音が涼やかで気持ちがいいのでおすすめです。紅葉のシーズンなどの混雑する時期には登りの一方通行になることもあるので、高尾ビジターセンターのホームページで確認を。下りのコースタイムは1時間30分

私は沢沿いの気持ちのよさが好きなので、今回は6号路で下山しました。

高尾山山頂から下山する道の途中にある木の階段

最初はこんな木の階段を下りていきます。2021年にリニューアルされてきれいになりました。木の階段は晴れている日は歩きやすいのですが、雨で濡れているとすべりやすくなるので注意が必要です。

高尾山の登山道

少し急いで下ってきたので、高尾山山頂から1時間ちょっとで登山口に到着しました。登山口からは車も通れる舗装された道を歩いて駅方面へ向かいます。5分ほど歩くとケーブルカーの駅に到着。更に5分ほど歩くと京王線の高尾山口駅です。

高尾山の下山口
高尾山の下山口
高尾山の登山口から駅までの道
登山口から駅方面への道

ちなみに。
高尾山口駅の駅舎は国立競技場や歌舞伎座などの建物の設計を手掛けた建築家・隈研吾さんの設計によるもの。東京都指定天然記念物である「高尾山のスギ並木」にちなみ、内外装に杉材がふんだんに使われています。日本古来の様々な木組みも見ることができます。2015年にリニューアル工事が完成しました。

高尾山のケーブルカーの駅
ケーブルカーの駅
高尾山口駅
京王線 高尾山口駅
高尾山口駅にある靴を洗う水道
高尾山口駅にある靴を洗う水道

高尾山口駅には写真のような水道が設置されていて、ブラシも用意してあるので、土で汚れた登山靴をきれいにしてから帰ることができます。

駅も汚れないし、登山者もきれいな靴で気持ちよく帰ることができるので、いつもありがたいと思っています。

参考にした本や雑誌

今回の登山にあたって参考にした本を紹介します。発行当時と状況がかわっていることもありますので、必ず最新情報の確認を。

雑誌「山と渓谷」2017年11月号 再発見・高尾山

私はこの雑誌の記事を読んで、陣馬山~高尾山へ行って見ることにしました。第1部に高尾山の詳しい解説、第2部に陣馬山など高尾山の周辺部の紹介があり、今回のコースの詳しい紹介記事もあります。

少し前に発行された号になりますが、コースなど基本的なことは変わっていないのでとても参考になります。

この本は電子書籍「Kindle Unlimited」では読み放題で読むことができます。

「Kindle Unlimited」は月額980円で200万冊以上の本が読み放題。初めての方は30日間無料で利用することができます。この本の他に、登山の雑誌や本も数多く含まれていますので、登山が好きな方にはとってもおすすめです。

\ 初回30日間無料体験はこちら /

高尾山ハイキング案内

高尾山だけ登る場合や、ケーブルカーを使って気軽に訪れる際に参考にしたいお店の紹介などもあって参考になります。地図は簡単なものだけの掲載なので、登る際には別途詳細な地図を用意することをおすすめします。

この本は電子書籍「Kindle Unlimited」では読み放題で読むことができます。

「Kindle Unlimited」は月額980円で200万冊以上の本が読み放題。初めての方は30日間無料で利用することができます。この本の他に、登山の雑誌や本も数多く含まれていますので、登山が好きな方にはとってもおすすめです。

\ 初回30日間無料体験はこちら /

終わりに

陣馬高原下のバス停を7時40分頃にスタートし、高尾山口駅に到着したのが15時50分頃。約8時間の山歩きでした。
ゆっくりとした休憩を何度か取りながらではありますが、結構長いコースですね。

途中で下山する道や巻道があり、高尾山からはケーブルカーやリフトで降りる選択肢もあるので、初心者の方が縦走や少し長いコースに挑戦してステップアップするのに適しているコースだと思います。途中でトイレが何カ所もあるし、水を購入することもできるので、その点でも安心です。

紙の地図はこちら

  • URLをコピーしました!
目次